久々に面白いドラマだと思いました。Apple TV+が2024年7月から配信を開始したオリジナルドラマ『サニー』。
サニーと聞くと韓国映画『サニー 永遠の仲間たち -』とかリメイクの日本映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』を思い浮かべてしまいますが、2024年の『サニー』はアメリカの制作会社A24が日本の京都を舞台に制作した近未来SFダークコメディ(?)です。原作はコリン・オサリバンの「ダーク・マニュアル」。
京都の観光名所が見知ったアングルで登場したり、夜の渋い街並みが映し出されたりして、海外の人が「何ここ、すごく行ってみたいんですけど!」と思いそうな作品。日本人の夫と子供を亡くしたアメリカ人妻が、夫が会社で開発したロボット「サニー」と協力してすべてに関連している陰謀に迫るというストーリーが薄暗くてユーモラス調なタッチでテンポよく進んでいきます。
そして挿入される音楽も、海外の制作会社が選んだとは思えないほどの、日本人の琴線に触れる不思議な選曲。この選曲は外国人にはどうなのかわからないけれど・・・。
挿入歌①「好きよ愛して」(渥美マリ)
オープニングで使われる「好きよ愛して」は、1970年代に「大映ハレンチ五人娘」の一人として活躍した渥美マリの曲。”好っきよ好き好き愛して ダメよ意地悪しないで愛して・・・”と歌う昭和感漂う名曲。日本でも知っている人は限られるのでは?
挿入歌②「いとしのマックス」(荒木一郎)
シンガーソングライター・荒木一郎の1967年のヒット曲「いとしのマックス 〜マックス・ア・ゴー・ゴー〜」。エレキの軽快なサウンドに乗せて”愛しているんだよ、すてきな君だけを・・・”と歌っています。イマテック社クリスマスパーティーで流れてるのですが、なかなか斬新なチョイス。
挿入歌③「東京流れ者」(渡哲也)
監督のルーシー・ケルティニクのお気に入り作品である鈴木清順監督の『東京流れ者』の主題曲。”どこで生きても流れ者 どうせさすらい独り身の 明日は何処やら風に聞け 可愛いあの娘の胸に聞け・・・”と25歳の頃の渡哲也が歌う、昭和ノスタルジーの塊のような曲。
『サニー』予告編
『サニー』の予告動画・紹介動画です。
まとめ
Apple TV+の新作ドラマ『サニー』は「SFなのに懐かしい」とか「ベタっぽいのに斬新」とか言われて、多方面からかなりの高評価を受けています。この記事の執筆時点ではまだ最終話まで配信されていませんが、第1話から自然に惹き込まれたのは確かです。