傑作ドラマ『哲仁王后』(チョリンワンフ)に韓国世論が激怒したのはなぜ?U-NEXTやネトフリなど日本での配信は?

2020年12月に韓国tvNで制作されたドラマ『哲仁王后』(チョリンワンフ)。

シン・ヘソンとキム・ジョンヒョンが共演。朝鮮第25代王・哲宗の王妃の体に現代の男の魂が憑依してしまうという奇想天外のフュージョン時代劇で、面白いと評判のドラマです。

韓国で放送された時も高視聴率スタートでまずまずだったのですが、放送開始と同時に韓国世論で叩かれ始め、再放送はおろか表舞台にも出せず”お蔵入り状態”に。

2021年12月になってVODの配信サービスがひっそりと再開されましたが、即日抗議の声が挙がっています。

日本人から見れば抱腹絶倒の面白さ。韓国ではどんな点でそれほどまでに叩かれたのでしょうか。

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元ネタドラマの原作者が“嫌韓”作家!?

『哲仁王后』には元となったドラマがあります。それは中国のWEBドラマ『太子妃升職記』。日本でも『太子妃 狂想曲<ラプソディ>~太子妃升職記』として放送されたことがありますが、この『太子妃升職記』の原作は鮮橙という作家が書いた同名の小説。

鮮橙は前作『和親公主』で「棒で殴りたい韓国のやつら」といった台詞や、テーブルクロスを体に巻いて韓服だと言ったりする嘲弄的な表現が多用されており、嫌韓作家として見られていました。

それを知らずに(?)韓国tvNは中国ドラマ『太子妃升職記』のリメイク放映権を購入し、『哲仁王后』を制作。そして今回の炎上騒ぎとなりました。

『哲仁王后』の内容に問題あり!?

『哲仁王后』が叩かれる理由は原作者のことだけではありません。ドラマ内でシン・ヘソン扮するヒロイン、キム・ソヨン(中身は憑依した男)がいうセリフにも問題がありました。

韓国には李氏朝鮮の初代太祖から27代純宗に至るまで519年間の歴史を編纂した1967巻948冊にも及ぶ実録書「朝鮮王朝実録」というものがあります。これをキム・ソヨン(に憑依した男)が「(朝鮮王朝実録は)ただのゴシップだ」と言ってのけたのが問題視された模様。

また、現在も毎年5月にソウルで執り行われている李氏朝鮮王室(の末裔)による祖先を祀る儀式「宗廟祭礼」に関しても「いつまで宗廟(チョンミョ)祭の礼楽を踊らせるのか」というセリフも槍玉に挙がっています。

”歴史を歪曲した”という指摘

『哲仁王后』にはチョ・ソンジュ扮する朝鮮第24代王憲宗の母・神貞王后趙氏(シンジョンワンフ チョシ)が登場しますが、劇中では迷信を信じるコミカルなキャラクターとして表現されており、これを見た趙氏の宗親会(子孫の会)が「歴史の歪曲だ」と抗議。

脚本家やキャストに飛び火

もちろん企画・制作側には歴史的な人物や出来事について否定的に表現する意図などなかったわけですが、突っ込みどころは多々あったわけで、制作会社は全面的に謝罪。

しかし一度炎上するとなかなか鎮火しないもので、『哲仁王后』の脚本家パク・ゲオクが手掛けた次作『朝鮮駆魔師』にも飛び火。『朝鮮駆魔師』は放映2回で打ち切りという放送史上初の不運に見舞われました。

さらにシン・ヘソンと専属モデル契約をしているヘルスケア専門企業Wemustmは、企画した“シン・ヘソンモデルマスク”の生産を保留し、代表による異例のお詫び文を公式発表。ドラマへの批判が主演女優の広告モデル活動に支障を来す結果となりました。

日本でも見られる日がまた来る!?

その後、制作側は問題が指摘されたナレーション等をカットして再編集。2021年12月になって、およそ9か月ぶりにビデオオンデマンド等での配信を再開しました。

日本では過去にBSや有料チャンネルで何度か放送されていましたが、日本国内でも知名度が高い俳優陣であることもあり高評価をキープ。高い評価を受けていました。

韓国の歴史や思想に詳しくない日本人からすれば、『哲仁王后』は単純におもしろいフュージョン時代劇だったので、素直に楽しむことができたようです。

いまだU-NEXTやネットフリックスのような動画配信サービスには降りてきていませんが、本国での配信再開に伴って、日本でも見られるようになるかもしれません。

まとめ

『哲仁王后』は元となった中国ドラマの原作者の嫌韓疑惑や、ドラマ内容の歴史歪曲疑惑によっていろいろと苦労した作品。韓国のことは韓国にしかわかりませんから、「反応が大げさだ」とか「単なるフィクションなのに」とか「コメディーに怒っても・・・」とか簡単に言えません。

捉え方は国や人によって全く異なるので、なかなか難しいところではありますが、日本で見放題で楽しめる日が来るならそのほうが単純にうれしいのですが・・・。

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