「クリミナルマインド シーズン13」は全22エピソード。
ミスター・スクラッチ (ボーディ・エルフマン) による FBI 行動分析課(BAU)への最後の攻撃はチームに大打撃を与えます。スティーヴン・ウォーカー(デイモン・ガプトン)が殉職し、プレンティス (ペイジ・ブリュースター) は拉致され、深刻な危機に。
その余波でチームは動揺し、プレンティスは彼らを 6 週間休職させます。しかし犯罪は止むことなく死体が次々と上がるため、チームはまた別の事件を解決するために戻ってきます。
「クリミナル・マインド」シーズン 13 には、ジョー・マンテーニャがデビッド・ロッシ役、AJ クックが JJ ジャロウ役、マシュー・グレイ・ギュブラーがDr.スペンサー・リード役、アイシャ・タイラーがDr.タラ・ルイス役、カーステン・ヴァングスネスがペネロペ・ガルシア役、アダム・ロドリゲスがルーク・アルベス役で出演します。ダニエル・ヘニーが「クリミナル・マインド: ビヨンド・ボーダーズ(レッドセル)」のキャラクター、マット・シモンズ役でキャストに加わり、シェマー・ムーアとキム・ローズがデレク・モーガンと リンダ・バーンズ役で特別出演します。今シーズンのゲスト出演者には、ゼルダ・ウィリアムズ、ジェイミー・ケネディ、ルー・ダイアモンド・フィリップスなどが含まれます。
もくじ
- 1 クリミナルマインド シーズン13/全エピソード
- 1.1 エピソード1「ホイールアップ」(Wheels Up)
- 1.2 エピソード2「黄色いスーツケース」(To a Better Place)
- 1.3 エピソード3「ブルーエンジェル」(Blue Angel)
- 1.4 エピソード4「キラーアプリ」(Killer App)
- 1.5 エピソード5「ラッキーストライク」(Lucky Strikes)
- 1.6 エピソード6「シェルター」(The Bunker)
- 1.7 エピソード7「千の切り傷」(Dust and Bones)
- 1.8 エピソード8「ネオンと銃弾」(Neon Terror)
- 1.9 エピソード9「ロズウェルでの対話」(False Flag)
- 1.10 エピソード10「水没」(Submerged)
- 1.11 エピソード11「ある町の秘密」(Full-Tilt Boogie)
- 1.12 エピソード12「セントラルパークの狼男」(Bad Moon on the Rise)
- 1.13 エピソード13「杖と蛇」(Cure)
- 1.14 エピソード14「瘴気」(Misasma)
- 1.15 エピソード15「シェアハウスの殺人」(Annihilator)
- 1.16 エピソード16「最後の抵抗」(Last Gasp)
- 1.17 エピソード17「殺人ピエロ」(The Capilanos)
- 1.18 エピソード18「愛のダンス」(The Dance of Love)
- 1.19 エピソード19「オフィス籠城」(Ex Parte)
- 1.20 エピソード20「ハプニング」(All You Can Eat)
- 1.21 エピソード21「消えない音」(Mixed Signals)
- 1.22 エピソード22「決着」(Believer)
- 2 感想
クリミナルマインド シーズン13/全エピソード
エピソード1「ホイールアップ」(Wheels Up)
元デルタの兵士で、FBIの国際対応班(International Response Team、略称IRT)に所属していたマット・シモンズがBAU に加わり、ミスター・スクラッチを倒して仲間の 1 人を救う闘いに挑む。
ミスター・スクラッチはBAUの車にトラックで衝突し、全員を負傷させ、スティーブンを殺害。彼はエミリーを誘拐し、怪我で動けなくなったと思わせるために薬を飲ませる。ロッシは車に乗っていなかったリードとアルベスを病院のベッドに呼び出し、暗号でマット・シモンズに協力してもらい、スクラッチを追跡してエミリーを救出するよう伝える・・・。
※ホイールアップ(Wheels Up)・・・飛行機が離陸する時に車輪(Wheel)を上げる(up)ことから「出発しよう」の意
※マット・シモンズ役のダニエル・ヘニーは2005年の韓国ドラマ『私の名前はキム・サムスン』のヘンリー・キム役で知られる。『春のワルツ』にも出演。
※マットはスピンオフ作品『クリミナル・マインド 国際捜査班』の登場人物でもある。
エピソード2「黄色いスーツケース」(To a Better Place)
BAUチームは、古いスーツケースの中で被害者の遺体が発見された類似の犯罪3件を捜査する。
犯人は女性たちを切り刻んでスーツケースに詰め込み、公共の場所に放置している。口の周りに口紅が塗られていた。口紅とスーツケースは、容疑者の精神に年代物の面があること、そして、容疑者が子供の頃に母親と思われる女性に捨てられたことがストレスの原因である可能性を示していた。
エピソード3「ブルーエンジェル」(Blue Angel)
デトロイトで成功したビジネスマンが標的になった殺人事件が発生。怒りに駆られ権力を主張する容疑者をBAUが捜索する。
被害者たちが同じ売春クラブを利用していたことがわかり、共通する女性としてダーシャという名前が浮上する。
エピソード4「キラーアプリ」(Killer App)
BAU はシリコンバレーで最先端のドローンによって職場で発生した銃撃事件を調査する。
ドローンで殺人を繰り返す男は軍に勤めていた頃、テロリストのキャンプだと思って学校を爆破したことに罪悪感を抱いている男が、ビデオゲームをしていると告げられたのだ。
※米海軍のドローンパイロットたちの中には罪の意識やストレスからPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症する者も多いと言われている。
エピソード5「ラッキーストライク」(Lucky Strikes)
フロリダで、バラバラにされ部分的に食人された女性の遺体が発見された。これは、10年前にBAUによって特定され逮捕され、それ以来精神病院に監禁されている悪魔崇拝の食人鬼、フロイド・フェイリン・フェレルの犯行手口と全く同じであった。
しかしBAUにとって非常に残念なことに、フェレルは監視付きで釈放されただけでなく、彼の弁護士は彼がずっと真犯人のスケープゴートだったと主張していた。新たな殺人事件はそれを裏付けているように見えたが・・・。
一方、ガルシアが自身の過去に関する個人的な事件で不安を感じているときに、彼女を精神的にサポートするためにデレク・モーガンが登場する。
※シーズン11 第18話で降板したデレク・モーガン(シェマー・ムーア)が久々にゲスト出演。
エピソード6「シェルター」(The Bunker)
バージニア州で20代の女性が失踪。ここ5年間で同年代の産科医、 歯科医、教師のいずれも女性が消えていた。しかも同時期に10代の女性が複数失踪しており、いずれも妊婦だったことも判明する。BAU は彼女たちを見つけるために彼女たちの共通点を探り、終末思想にとりつかれた人物が関係していることを突き止める。
※アイシャ・タイラーが監督。
※アメリカの人口あたりの核シェルター普及率は80%以上。スイス、イスラエルは100%、日本はほぼ0%。
エピソード7「千の切り傷」(Dust and Bones)
母親の育児放棄により蛇に育てられた女性は、母のお気に入りである妹に似た女性を誘拐し、傷つけながら、妹に近づいていく。
容疑者はヘビに執着しており、ペットとして数匹を飼ったり、ヘビの目のコンタクトレンズをつけたり、舌を二股にしたり、その他多くのヘビをテーマにしたタトゥーや身体改造を施したりしている。母親は彼女をヘビだらけの小屋に閉じ込めていたが、ヘビはデシに興味津々ではあるものの決して攻撃することはなく、デシはヘビだけが自分に愛情を示してくれる生き物だと考えるようになった。
※劇中に登場するスカリフィケーション(皮膚に傷を付けて模様を施す行為)やタン・スプリッティング(舌先に切り込みを入れる行為)は、刺青と同じく”身体改造”術のひとつ。
エピソード8「ネオンと銃弾」(Neon Terror)
マイアミで女性の射殺事件が連続して起きる。BAUは被害者たちが犯人によって全員同じ髪留めを着けさせられている点に気付くが、何者かが犯行現場の画像を地元メディアに提供し、女性ディレクターは犯罪をセンセーショナルに報道することに情熱を注ぐ。
エピソード9「ロズウェルでの対話」(False Flag)
ニューメキシコ州ロズウェルの陰謀論者グループ「トゥルーサー」のメンバー2人が死亡したため、BAUが捜査に呼ばれる。沈黙を守るグループの中でメリッサだけが条件付きの事情聴取に応じると言い、タラを相手に陰謀論をまくしたて始める。
やがて捜査線上に怪しい男性が浮かび上がるも、メリッサこそ黒幕であり犯人だと確信するタラは証拠探しに奔走する。
※劇中で陰謀論者が言及する「サンディフック」は2012年12月にコネチカット州ニュータウンのサンディフック小学校で発生した銃乱射事件のこと。小中学校で発生した乱射事件としては米国史上最悪と言われている。この事件の影響によりオバマ政権のもとで銃規制が進んだ。
※ジョー・マンテーニャが監督。
エピソード10「水没」(Submerged)
カリフォルニア州ラモナの夫婦が自宅のプールで殺害された事件で、BAU チームは不可解な過去を持つ犯人を捜索する。水に執着する犯人の目的は、亡くなった幼なじみの代わりを探すことだった。
※ラモーナに限らずカリフォルニア州は水害が比較的多い。
エピソード11「ある町の秘密」(Full-Tilt Boogie)
警察署長の妻への住居侵入と殺人未遂事件を捜査するBAUチームは、バージニア州の小さな町に派遣される。
夫と子供たちがキャンプに出かけている間に被害にあい、激しく殴られた上に生き埋めにされかけた妻は、のちの調査でオキシコドン(鎮痛剤)中毒だったことが判明。当初は妻の依存症を隠していた警察署長による犯行も視野に入れていたBAUだが、町全体の調査をしたところ異常に多くの中毒者がいることを知る。タラの計算によると、平均して 6 軒に 1 軒の割合で中毒者がいる。
BAUは薬物密売ルートを捜査しているうちにトリッシュの電話相談の女性を容疑者として特定する・・・。
エピソード12「セントラルパークの狼男」(Bad Moon on the Rise)
セントラルパークで数人の残忍な死傷者が出たと報告され、BAU がニューヨークに呼び出された。
被害者は動物のようなモノにかみ殺されており、のちの調査で鋭い歯のついたマウスピースを付けた人間の仕業であることが判明。BAUは公園内で過去に起きた悲劇的な未解決事件の犠牲者で、重いトラウマに苦しんでいる人物を容疑者として割り出す。
エピソード13「杖と蛇」(Cure)
BAU は、ワシントン DC で起きた一連の殺人事件の捜査に呼び出される。事件では、被害者の口の中から謎のメッセージが発見される。カランビットナイフという特殊な凶器が犯行に使用されており、BAU は権力機関の根絶をもくろむテロ行為も視野に入れて調査を進める。しかし事件の裏には、ある家族にかかわる複雑な怨恨事情があった・・・。
※犯人が残すマークは「アスクレピオスの杖」と呼ばれるもので、ギリシア神話に登場する名医アスクレピオスが持つ蛇の巻きついた杖をモチーフにしている。医療のシンボルとして様々なところで使われており、日本の救急車にもプリントされている国際救急救命のシンボルマーク「スターオブライフ」にも杖と蛇が見られる。
エピソード14「瘴気」(Misasma)
プレンティスはFBI国家安全保障担当副局長のリンダ・バーンズの命により休職を余儀なくされ、チームリーダーをJJが代行することになる。
ニューオーリンズ警察が地元の墓地の破壊された地上納骨堂内で集団墓地を発見し、BAU が呼び出された。現場では焼死体が10体捨てられているのが見つかる。人種、性別、社会的階級もバラバラな被害者だが、強い麻酔薬で眠らされた後に血を抜かれて焼かれるという点は共通している。
捜査の末にBAUは、ペストマスクをかぶり、現代のペスト医師を自認する殺人犯を特定。彼は肉親の死によって社会への憎悪を膨らませてしまい、救済目的の殺人を重ねていたのだった。
エピソード15「シェアハウスの殺人」(Annihilator)
FBI国家安全保障担当副局長のリンダ・バーンズが統括者としてBAUに加わり、早々にエミリー・プレンティスを停職処分にする。それに反発したリードは仕事を拒否。
セントルイスで起きたルームメイト4人殺害事件の捜査において、バーンズは殺人犯が片想いをしている女性を勝手な判断によって危険にさらし、その上それをJJたちのせいにして長官に進言。BAUの解体を図る。
※原題の「Annihilator」(アナイアレイター)は「滅ぼす者」「殲滅者」で、バーンズのことを指している。
エピソード16「最後の抵抗」(Last Gasp)
リンダ・バーンズによって分散されたBAUメンバー。バーンズの監視の目を逃れて、秘密裏に会合を開き、若い女性を誘拐して写真を撮ったのちに殺害していると思われる連続殺人事件を捜査する。
BAUが救出した被害者の 1 人が有力な上院議員の娘だったため、バーンズによる理不尽な異動や処分への不満を進言。エミリーは復職、BAUメンバーも元通りになり、バーンズはBAUから去る。
※アダム・ロドリゲスが監督。
エピソード17「殺人ピエロ」(The Capilanos)
静かなガイモンの町を恐怖に陥れている連続殺人事件を捜査するため、BAU がオクラホマに呼び出される。
被害者となった父親は撲殺されて口の両端を引き裂かれていた。生き残った7歳の息子は「パパはピエロに殺された」と証言。彼が書いた似顔絵をもとに、BAUはピエロの格好をした殺人鬼の追跡を開始する。
※マシュー・グレイ・ギュブラーが監督。
エピソード18「愛のダンス」(The Dance of Love)
シカゴで女性が次々と殺害される事件が起こる。それぞれの犯行現場には背中を刺された遺体があり、その上にバラの花が一輪添えられている。その上犯人は「彼女たちの歌」が何だったかという手がかりとして真珠のネックレス、たばこ、酒、コインを残していた。
歌の歌詞と関係があると考えたタラ・ルイスは音楽にかかわる人物を探っているうちに、地元の深夜ラジオのカリスマDJに容疑の目を向けるが・・・。
一方、ロッシは3番目の元妻・クリスタルから、彼女の娘ポーシャの結婚相手を紹介される。相手の男に不信感を抱いたロッシはガルシアに素性を探らせる。
※ジョー・マンテーニャが監督。
エピソード19「オフィス籠城」(Ex Parte)
BAU は、マットの妻クリスティ・シモンズ (ケリー・フライ)が勤務するワシントン D.C. の法律事務所で発生した人質事件の現場に急行する。
犯人は三人組で、当初はテログループと思われていた。しかし主犯格の青年がFBIに要求したのは、刑務所にいるヘイトグループの元リーダーで死刑執行間近のレナード・ハグランドを釈放することだった。
全員が人質に取られて絶体絶命の状況で、クリスティは夫と彼のチームのために危険を顧みず何が起こっているのかを電話で知らせる努力をする・・・。
※原題の「Ex Parte」はラテン語で”一方通行”の意。
エピソード20「ハプニング」(All You Can Eat)
誰かが人々の食べ物に毒物を混ぜ、出血性疾患で死なせる事件が起こる。生物兵器によるテロが疑われたが、BAUの調査により殺鼠剤と判明。以前家族経営をしていた飲食店の関係者が容疑者として浮かび上がる。
一方、ガルシアは両親を殺した飲酒運転者への憎しみを捨てることを決意し、彼が仮釈放されても構わないと委員会に告げる。彼女の兄弟たちは彼女と口をきかなくなった。
※原題の「All You Can Eat」は”食べ放題”の意。
エピソード21「消えない音」(Mixed Signals)
ある女性が絶え間なく聴こえるHAM音を停めたい一心で頭蓋骨に穴を開けて自殺する。彼女の夫は彼女の死後、同情心からか同じ症状を発症し、そのひどい音がどこから来ているのか教えてくれない他人の頭蓋骨に穴を開けるようになる。
※謎の騒音「Hum」(ハム)はアメリカやイギリス、オーストラリアなど複数の場所で報告されている。その地域の住人のうち2%から10%くらいの人が聞こえるという。カナダのオンタリオ州ウィンザーで数十年続く「ウィンザーハム」が有名。
エピソード22「決着」(Believer)
誰かが仕事用のメールを通じてリードに連絡し、1年前に行方不明になったFBI捜査官の居場所を知らせた。リードは元FBI特別捜査官オーウェン・クインが倉庫に閉じ込められているのを発見。事情聴取の結果、この元捜査官はカルトの夫婦に監禁されていたことが判明する。
BAUはクインが監禁されていた話や、彼がFBIを退職してからも「絞殺魔」と名付けた容疑者を独自捜査していたという証言の信憑性を疑う。しかし捜査を進めていくうちに、怪しげな終末思想のカルト集団とつながりのある別のFBI捜査官がいることが判明する。
※エピソード22はシーズン14のエピソード1に続く。
感想
シーズン13は全体的に、メンバーのプライベートな面に踏み込んだ回が多いようでした。個人的にはヒューマンドラマっぽくていい感じで見れたのですが、本来の”異常犯罪”というテーマからは少し離れてしまっていたので「もっと事件色を濃くしてくれないと物足りない」という人も多いのではないでしょうか。
新メンバーではDr.タラ・ルイス役のアイシャ・タイラーが回を重ねるごとに役に馴染み、いい味を出してるなあと思いました。
マット役のダニエル・ヘニーは「レッドセル」にも出ていましたし、韓国ドラマを見ている人ならもともと知っていたかもしれせん。ルーク役のアダム・ロドリゲスは『CSI:マイアミ』に出てた人らしいですね。今度見てみようかな。