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Xファイル シーズン10の全エピソード・トリビア

『X-ファイル』のシーズン10は全6話のミニシリーズ。シーズン9で一旦終了した「Xファイル」シリーズが約14年ぶりに復活。

あらすじと感想をざっくりと書き記します。ネタバレありなのでご注意ください。

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Xファイル シーズン10/全エピソード

エピソード1:My Struggle(闘争 Part.1)

病院で医師のダナ・スカリーが手術の準備をしているところに、ウォルター・スキナーから緊急の電話がかかってくる。スカリーはフォックス・モルダーに連絡し、スキナーの要請でタッド・オマリーとの会合に出席するよう依頼した。

人気テレビ・ウェブシリーズの司会者で陰謀論者のタッド・オマリーは、迎えの車内でモルダーたちにエイリアン現象に関する知識を披露して納得させたのち、彼らをスヴェータの家に連れて行く。スヴェータは何度もアブダクション(誘拐)された記憶があると主張している女性で、しかもエイリアンの科学技術で何度も妊娠させられ、そのたびに子供を奪われたと主張する。

スカリーがスヴェータを検査してエイリアンのDNAの痕跡がないか調べている間、オマリーは格納庫の中で極秘に開発している、エイリアンの技術を用いた宇宙船をモルダーに見せる。ゼロポイントエネルギーで浮遊し、完全に透明になることができる機体を目の当たりにしてモルダーは得心する。

モルダーはスヴェータを訪ね、宇宙人によるアブダクションについて尋ねる。彼女はモルダーの誤りを正し、誘拐したのは宇宙人ではなく明らかに人間だったと告白する。モルダーはスカリーに連絡を取り、 X-ファイル課での10年間のすべてが策略であり、政府による巨大な陰謀の一部だったと 告げる。

モルダーは、FBI 事務所の地下にある古いオフィスを訪れる。スキナーが入ってくると、苛立ったモルダーは、X ファイルの仕事は時間の無駄だったと怒鳴り散らす。スキナーは、モルダーはこれまで一緒に働いた中で最高のエージェントの 1 人だと告げる。一方でスカリーは自分とスヴェータの遺伝子を分析してエイリアンの DNA がないか調べる。

モルダーは誰もいない公園で老人と出会う。2006年にモルダーと連絡を取ったこの男は、モルダーの陰謀論を肯定・否定はするが、特定の方向に導こうとはしない。モルダーは最新の陰謀の初期プロットをこの男に説明する。男はモルダーの考えのほとんどを肯定し、最後に「ロズウェルはカモフラージュだった」と言う。

スヴェータの家で、モルダーはスカリー、オマリー、スヴェータに陰謀論を語る。彼によれば第二次世界大戦中に使用およびテストされた核兵器がエイリアンを地球に引き寄せたという。人類は研究目的でエイリアンを捕獲し、その生態と技術を調査した。過去 70 年間、科学者と権力者による陰謀組織がエイリアンの技術を用いて人間に実験を行い、地球全体を乗っ取る準備をしてきた。オマリーは近年の政府による監視、消費主義、貪欲の増加により、世界は意図的に陰謀の可能性に対する感受性を鈍らせていると述べ、陰謀論に賛同した。この陰謀の最終的な目的は、人類の犠牲を顧みず、エイリアンの技術を使って世界の全人口を調整することにある。

スヴェータは情報を公表することに同意する。スカリーはそれが危険で反逆的な戯言だと考える。しかし翌日スヴェータはマスコミのインタビューの中で「オマリーからアブダクションの噂を広めるよう金をもらっていた」と、昨晩とは全く異なる発言をする。

謎の工作員たちが格納庫を急襲し、爆発物を使って宇宙船を破壊する。スカリーはオマリーのウェブサイトを調べようとするが、すでに削除されていて閲覧できない。スカリーとモルダーは話し合うが、モルダーはオマリーとスヴェータに陰謀組織の手が及んだことに激怒する。スカリーは自分のDNAが改ざんされていたことを発見したので、陰謀を追及する準備はできているとモルダーに告げる。

ウォルター・スキナーはスカリーとモルダーの両方にテキストメッセージを送り、すぐに会うよう要求する。

夜、スヴェータの自宅近くの人里離れた地域で、彼女の車が路上でエンストする。そして頭上に宇宙船が現れ、スヴェータを乗せた車に光線を当てて爆破する。

部屋で男が電話を受ける。助手が彼の気管切開チューブにタバコを入れると、スモーキング・マン(ウィリアム・B・デイビス)は電話の相手に悪い知らせを伝える。「X-ファイルが再開された」と。

エピソード2:Founder’s Mutation(変異)

生物医学エンジニアのサンジェイ博士は会議に出席していたが、突然耳をつんざくような鋭いノイズ音が聞こえ、耐えられなくなって会議室を飛び出した。音は彼にしか聞こえない。彼はサーバールームに閉じこもり、ファイルをエクスポートしようとした。しかしノイズ音が大きくなりすぎたため、彼は手のひらにメッセージを書くと、レターオープナーを耳に突き刺して自殺した。

この施設は国防総省と連携しており、サーバールームは機密情報であった。フォックス・モルダー捜査官とダナ・スカリー捜査官が現場に呼び出されたが、国防総省捜査官は彼らを追い出す。しかしモルダーは現場からこっそりサンジェイ博士の携帯電話を盗み出す。

携帯の「シークレット」という連絡先に登録されていたグプタに連絡し、彼がサンジェイ博士の秘密のゲイの恋人であることを知る。一方、スカリーは検死を行い、被害者の手に書かれた”Founder’s Mutation”(創始者の突然変異)というメッセージを発見する。彼女はまた、生前に彼が聞こえると主張していた音と、脳の聴覚皮質を穿刺したという事実をつなぎ合わせる。

モルダーとスカリーはサンジェイ博士の秘密のアパートを調査し、突然変異を起こした子供たちの画像を発見し、関連ファイルを入手する。ところがモルダーは突然、サンジェイ博士を自殺に追い込んだノイズ音が耳に響きだす。モルダーが床で苦痛に震えている間に警察がアパートに突入する。

その後モルダーとスカリーはウォルター・スキナーのオフィスで捜査の終了を告げられる。別の国防総省の職員が、ファイルに書かれた内容を漏らしたら処罰すると脅す。職員は立ち去り、スキナーはモルダーたちに数日で捜査を終えるよう告げる。

モルダーとスカリーはサンジェイ博士のアパートから回収したファイルの情報に従って、アワー・レディー・オブ・ソロウズ病院を訪れ、サンジェイ博士の研究に資金を提供していたオーガスタス・ゴールドマンが、先天性障害を患う女性のための妊娠病棟に寄付金を寄付していたことを突き止める。妊婦のアグネスは自分の赤ちゃんを産むことを決め、モルダーとスカリーに脱出の手助けを頼む。モルダーは彼女に自分の連絡先をこっそり渡す。

国防総省がシンジケートの活動を継続しており、産科病棟を利用してホームレスや貧困層の女性を収容し、エイリアンと人間の混血種を繁殖させ続けているとモルダーは推測する。モルダーとスカリーは養子に出した息子ウィリアムについて話し合い、ウィリアムも同様の実験の結果なのかもしれないが確認の手立てがないので心配するしかない。

夜自宅で寝ていたスカリーは、幼いウィリアムが学校に通う初日の夢を見る。夢はウィリアムが腕を骨折する事故まで続く。彼女は夢の中でウィリアムの部屋に入り、彼がエイリアンのような姿に変化しているのを発見して驚いたところで目を覚ます。

翌日、モルダーたちはゴールドマン テクノロジーのオーガスタス・ゴールドマンを訪ね、遺伝子変異に関する研究について尋ねる。彼は、サンジェイ博士のアパートの写真に写っていた子供たちのいる隔離病棟をモルダーらに案内し、プロテウス症候群やクルーゾン症候群などの遺伝的疾患を持つ子供たちを治す研究をしていることを説明する。モリーと呼ばれる少女が廊下で癇癪を起こし、サイコキネシスと思われる能力を使って暴れ出したため、モルダーたちはその場を引き上げる。

帰り道、モルダーはアグネスが交通事故で亡くなったという知らせを受け取る。彼らは現場を訪れ、赤ん坊がいなくなっていることを知る。遺体安置所で検視をしたスカリーは、赤ん坊は外科手術で摘出されたと結論付ける。モルダーはゴールドマンの妻ジャッキーが子供を殺した後、精神病院に入院していることを知る。病院でモルダーたちはジャッキーにいくつか質問しようとする。ジャッキーは最初拒否したが、彼女は2歳の娘モリーがプールの底で水中呼吸しているのを発見し、しかも10分ほど水の中にいたという話をした。彼女は夫がモリーを検査していたことを知っていたので、お腹の中の生まれていない息子を守るために夜中に逃げることにした。しかし、シカが彼女の車の前に飛び出し、車は横転した。なんとか車から這い出た彼女は、非常に大きなベルの音が頭に響いて気絶し、緊急帝王切開手術を受けた。彼女が目を覚ました時には赤ん坊はもういなかった。

帰り際にモルダーは清掃員の制服に見覚えがあることに気づく。清掃員は複数の会社に清掃サービスを提供する下請け業者だと確認する。それからモルダーはひとりの清掃員がジャッキーの研究所で働いていた人物と同一人物であり、自殺したサンジェイ博士の近くで働いていた人物でもあることを突き止める。防犯カメラの映像には、サンジェイ博士の上のオフィスに立っていた清掃員が、サンジェイに影響を与える何らかの行動を起こし、それが彼の死を引き起こした様子が映っている。モルダーとスカリーは清掃員のカイルの家を訪れ、母親に質問する。モルダーは母親がカイルの実母ではないことに気付くが、カイルのことは気にかけており、どこで彼を見つけたのか尋ねる。母親は動揺し、モルダーは再び耳鳴りのする音を聞き、衰弱させるほどの痛みに襲われる。

スカリーは家宅捜索をしてカイルを見つける。どうやら彼は自己防衛のために高音を発する能力があるらしい。彼らはカイルを逮捕し、自殺への関与を含め彼の過去を知っていると告げる。彼は、あれは事故であり、サンジェイ博士は彼と同様に高音を発する”姉”を探すのを手伝おうとしていたのだ、と怒りをぶちまける。モルダーはカイルが自分の能力を制御できないことに気づく。

彼らはゴールドマン・テクノロジー社を訪れ、ゴールドマン博士はカイルが自分の息子であることを知らずに彼から血を採取する。カイルはモリーに会いたいと言い、ゴールドマン博士は彼を10代の少女のところに連れて行く。カイルはすぐに彼女がモリーではないことに気づき、施設内を駆け回って本当の妹を見つける。彼らはテレパシーで通信し、彼女の施錠されたドアのガラス窓と近くの窓をすべて超能力で割る。ゴールドマン博士とスカリーとモルダーが追いつくと、カイルは怒ってゴールドマン博士を高音で攻撃し、ゴールドマン博士は目や耳などから多量の血を流して苦しみ悶える。その間にモリーは自分たちに銃を向けるスカリーをテレキネシスで壁に投げ飛ばして気絶させ、次にモルダーを廊下の先の扉まで飛ばした。彼はなすすべもなく、ただ見ていることしかできなかった。

その後、施設の外で、スキナーはスカリーとモルダーに、国防総省が建物に関するすべてのものを封鎖し、事件をFBIの管轄から外したと伝える。カイルとモリーは逃走したらしい。ゴールドマン博士の死因について尋ねられたモルダーは、その男の目が頭から飛び出すのを目撃して気を失ったが、その記憶はなくてもよかったと明かす。スキナーが立ち去ったのち、モルダーはスカリーに、研究所から盗んだカイルの血液サンプルの小瓶を見せる。

自宅でモルダーはウィリアムと暮らす夢を見る。2人は一緒に『2001年宇宙の旅』を観てモノリスについて議論する。戸外で一緒にロケットを組み立てて打ち上げる。モルダーは息子の家のドアに近づき、サマンサ・モルダーが誘拐されたのと同じ方法で息子が誘拐される瞬間を目撃し、そこで夢が覚める。

悪夢から目覚めたモルダー。キッチンのテーブルに一人座ってウィリアムの赤ちゃんの頃の写真を眺める。

エピソード3:Mulder & Scully Meet the Were-Monster(トカゲ男の憂鬱)

オレゴン州ショーワン郊外の森で喉を引き裂かれた死体が発見され、スカリーとモルダーが呼び出される。動物の襲撃なのか連続殺人犯なのかは不明で、しかも目撃者は奇妙な生き物のことを語っているため調査を進めることに。

モルダーは”奇妙な生き物”説に飛びつく前に、これまでスカリーと調査してきた新生物の存在の資料を見ながら、科学で説明のつかない事象に対するかつての自分の情熱に疑問を抱き始める。しかし現地のトラック停車場を検査しているとき、モルダーとスカリー、それに動物管理官のパシャ(クメイル・ナンジアニ) は、その謎の生き物に遭遇してしまう。

やがて証拠が集まり始め、モルダーはガイ・マン (リース・ダービー) という人物が実はトカゲ人間に変身できる殺人的な怪物ではないかと疑い始める。マンと対峙した後、彼の疑いは半分しか正しくなかったことが証明される。マンはトカゲ人間に変身する人間ではなく、人間に変身するトカゲ人間なのだ。マンは数日前に人間に噛まれたことで変身能力を持つようになったようで、人間の生命、完全な知覚、現代社会の実存的絶望を嘆く。

結局、パシャこそが真犯人であり、マンは単に間違った場所に間違った時間にいただけだったことが明らかになる。これを知ったモルダーは急いでマンのところへ行き、疑いが晴れたことを伝える。マンはうんざりしたような反応を見せるも、「冬眠時期なんだ」と服を脱ぎだす。「どれくらいの期間?」というモルダーの問いに、しばらく計算したのち「1万年」と答える。マンは「ここ数日いろいろあったが君に会えてよかった」とモルダーに握手を求め、モルダーがその手を握り返す間に一瞬にして元のトカゲ人間の姿に戻る。そしてさっそうと夜の闇の中へと走り去る。モルダーは超常現象を目の当たりにし、しばし呆然としたのち晴れやかな顔で「こちらこそ」とつぶやく。

エピソード4:Home Again(バンドエイド・ノーズ・マン)

ある晩、オフィスで夜遅くまで勤務していた住宅都市開発省の職員が何者かによって殺される。職員はホームレスの強制立ち退きに関わっており、犯人はゴミ収集車とともに現れた正体不明の大男。職員はバラバラに引き裂かれて殺される。

現場の遺体の異常さから超常現象の専門家であるモルダーとスカリーが捜査に協力することとなったが、彼らは犯人が常人をはるかに超えた怪力を持っていると推測。その捜査中スカリーのもとへ兄のウィリアムから「母さん(マーガレット)が心臓発作で病院に緊急搬送された」と電話が入る。

病院に急行したスカリーに再度ウィリアムから電話がかかってくる。ウィリアムによると、マーガレットは最近になってリビング・ウィル(事前指示書)を書き換え、延命措置や蘇生措置を拒絶することにしたのだという。医者であり娘でもある自分に何の相談もなく、マーガレットが延命を拒否する決定を下していたことにスカリーは動揺する。しかも昏睡状態に陥る直前にマーガレットが助けを求めたのはスカリーではなく、音信不通の末息子チャーリーだと聞いてさらにショックを受ける。

マーガレットの生命維持装置が外されて間もなく、チャーリーがスカリーの携帯に電話をかけてくる。スカリーが電話を介してマーガレットにチャーリーの声を聞かせると、マーガレットは突然目を覚まし、ベッド脇にいたモルダーの手を握りながら「私の息子もウィリアムという名前なのよ」と言い遺して息を引き取る。

捜査に戻ったモルダーとスカリーは、事件が起こった夜にビルの壁面に突如現れた大男の姿のペイントアートから、バンドエイド・ノーズ・マンというモンスターにまつわる都市伝説の存在を知る。ホームレスたちはこのモンスターを守護神として畏れており、実際にモンスターはホームレスたちを守るべく姿を現し、彼らに害なす者たちを抹殺していた。

このモンスターの正体を明らかにしていく過程で、スカリーは母親の最期の言葉の意味を見出すことになる。

エピソード5:Babylon(バビロン)

テロリストがテキサスの美術館で自爆テロを起こし、実行犯と思われる男が瀕死の状態で生命維持装置につながれている。FBI捜査官のミラーとアインシュタインはモルダーとスカリーのもとを訪ね、生き残ったが意識不明の状態にある容疑者シラーズと意志疎通する方法について助言を求める。

Xファイル課に期待を持つミラーは、モルダーであれば何らかのスピリチュアルな手法を知っていると確信していたが、相棒のアインシュタインはスカリーと同じく医師なので非常に懐疑的で、非科学的な方法を求めるミラーをあざ笑う。

ミラーとアインシュタインは手ぶらで空港へ戻るが、ミラーはモルダーから、アインシュタインはスカリーから、それぞれ内密の電話を受ける。

スカリーはミラーと協力して容疑者の脳波を測定し、その反応から情報を得ようと試みる。モルダーは瀕死状態で別次元にいるはずの犯人の意識にコンタクトするために、自分にマジックマッシュルーム(幻覚キノコ)を投与するようアインシュタインを説得する。それぞれのペアは相手のペアが何をしているのか知らないまま行動する。

アインシュタインが用意したマジックマッシュルームのカプセルを服用したモルダーはトリップ状態となり、病院からカントリー ミュージック バーまで踊りながら出かけ、そこでスキナーとローン ガンメンが一緒にいるのを目にする。その後、アインシュタインと誘惑的な出会いを果たし、鞭を振り回すスモーキング マンが船長を務めるボートに乗る。その船首には容疑者シラーズを抱きしめている女性の姿があった。

モルダーは病院で目を覚ます。スキナーはモルダーに一線を越えたと告げ、アインシュタインはモルダーに偽薬を与えただけだと明かす。その後モルダーは病院から出て行こうとした時に正面エントランスから入ろうとして警官に止められている女性を目にし、トリップ中に船首で見た女性だと気づいて容疑者の病室へ連れて行く。シラーズの母親であるヌーラはスカリーが設置した脳波装置を使って息子とコミュニケーションを取ろうとするが、シラーズは死亡する。

シラーズとコミュニケーションを取る望みはなくなったが、モルダーはトリップ中にシラーズがつぶやいたアラビア語の言葉を必死に思い出そうとする。ミラーのアラビア語の通訳のおかげで、モルダーはその言葉が「バビロン ホテル」を意味していたことを突き止め、FBIはホテルに潜伏していたテロリストの残存勢力を捉えることができた。

テキサスの空港でアインシュタインとミラーは互いをねぎらう。バージニアの田舎ではスカリーがモルダーを訪ね、母の愛と神の本質について語り合う。

エピソード6:My Struggle II(闘争 Part.2)

「My Struggle」の事件から6週間後、スカリーはFBI本部にいる。モルダーはかつて陰謀組織によって閉鎖の憂き目にあいながらも最近復活したタッド・オマリーのオンラインニュース番組を見た後、こつぜんと姿を消していた。

スカリーがスキナーとアインシュタインにモルダーの消息不明を伝えていた頃、モルダーはワシントンを去ろうと車を走らせていたが、明らかに具合が悪い様子で、ひどい打撲傷を負っていた。

ワシントン DC に戻ると、スカリーはオマリーから電話を受ける。オマリーは情報交換のためにモルダーの家を訪れて、そこに争いの痕跡を発見していた。オマリーはエイリアンの DNA がアメリカ国民全員に注入され、スパルタン ウイルスという伝染病が広まるように仕向けられているのではないかと疑っていた。人間の免疫システムを奪うように設計されたこの伝染病は瞬く間にアメリカ全土に広がり始め、スカリーとアインシュタインは病院やトリアージ センターに入院する患者の急増に気をもむ。

ミラーはモルダーのコンピューターで電話追跡アプリを見つけ、サウスカロライナ州スパルタンバーグにいるモルダーの位置を割り出し、彼を追跡するためにワシントンを離れる。一方、アインシュタインはスカリーの医学理論に疑問を呈する。スカリーはアインシュタインの指摘が正しいかもしれないと認める。そこへ元Xファイル捜査官のモニカ・レイエス(アナベス・ギッシュ)から電話がくる。モニカはワクチンの開発方法を知っているのでスカリーに直接会いたいと言う。

スカリーは10年以上ぶりにモニカと再会する。話の中でモニカはX-ファイルが終了した直後に、ニューメキシコでの爆発を生き延び重度の全身やけどを負ったシガレット・スモーキング・マンからコンタクトがあったことを明かす。スモーキング・マンは植民地化の取り組みにモニカが協力するのと引き換えに、終末の生存者リストにモニカの名前を載せるという。モニカはその後まもなくFBIを去り、2016年にスカリーが「彼女を探した」ときには不在だった。モニカはまた、自分が過去12年間スモーキング・マンをサポートしてきたこと、スカリーは誘拐や「選ばれたエリート」の1人として行われた実験を通じてエイリアンDNAを与えられたおかげで、来たるべき終末を生き延びるだろうと明かす。

(モニカは「真実」の直後に設定された回想シーンで、スモーキング・マンが彼女に連絡を取った経緯を説明している。)

スカリーとアインシュタインはスカリーの DNA を使ってワクチンを開発しようと試みる。スカリーは、自分が誘拐され実験された後に残っていたエイリアンの遺伝子が感染から自分を守っていることに気づく。エイリアンの DNA が存在するから問題なのではなく、存在しないことが感染の危険をもたらしているのだった。

一方、ウイルスに感染しているモルダーはスモーキング マンのもとを訪れる。スモーキングマンはモルダーに「感染を生き延びるチャンスを与える」というが、モルダーはそれを断る。探しに来たミラーに助けられ、治療法を見つける希望を抱いて車でワシントンへと向かう。

その頃オマリー氏はオンラインニュースの中で、友人である医師からワクチンの存在について知らされたと国民に語っていた。

『Xファイル シーズン10』の感想

およそ14年ぶりに戻ってきたモルダーとスカリー。ミニシリーズとして製作されたシーズン10は本家のストーリーを踏襲しつつも、これまでになかった斬新なエピソードを挟んだ構成になっていて驚かされます。

14年の歳月を経てモルダーとスカリーはすっかり中年のおじさんとおばさんになっていますが、その円熟みがとてもいい感じにドラマに生かされています。これまでの我が身を振り返って「子供っぽいことはもう卒業すべきかも・・・」と言うモルダーは哀愁を通り越して可愛くさえ見えます。

でも途中で結局「信じたいんだ!(I Want to Believe)」のセリフも飛び出したので、おじさんになって要所要所であんまり活躍できなくなっても、やっぱりモルダーはモルダーみたい。

ロズウェル事件から始まり、一時は地球侵略まで秒読み段階までいった『Xファイル』上のエイリアン問題はシーズン10で新展開に突入した模様。これまで視聴者が抱えてきた「ほんとにエイリアンは侵略しに来るの?」という疑問がようやく解消された(?)感じがします。

トンデモ話や陰謀論、グロ系もお構いなしに突っ込んでくる『Xファイル』ですが、長い年月をかけて広げた風呂敷を上手にまとめつつあります。次のシーズン11が本当にファイナルなのですが、有終の美を飾ってくれそうな予感がするシーズン10でした。

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この記事の執筆者:kantan
韓国ドラマ・海外ドラマ歴20年。動画配信サービスを掛け持ちして、寝る間も惜しんで視聴しまくり。
ジャンルを問わず観ていますが、時代劇ものやSF・ファンタジーものが特に好きです。もう一度見たいドラマはたくさんあっても、新作が次々出るので旧作を見直す暇がないのが悩み。
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