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もう一度観たくなる『キャプテン・アメリカ』シリーズの解説・疑問・深読み・イースターエッグなど

『アベンジャーズ/エンドゲーム』で1つの結末を迎えた、マーベルで一番のナイスガイ、キャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャース)のストーリー。彼をメインに据えた3部作『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)、『キャプテンアメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)は誰が観ても楽しめる傑作となっています。

今回は『キャプテン・アメリカ』の3部作の解説と、疑問点の掘り下げ、深読み、イースターエッグ、裏設定などを通して、マーベル作品をより楽しむための情報を紹介していきます。

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スーパーソルジャー計画

米国で秘密裏に進められていたスーパーソルジャー計画(超人兵士製造計画)によって誕生したキャプテン・アメリカ。スティーブ・ロジャースは人体実験の第2号被験者でした。第1号は実験後の副作用でヴィランとなったナチスの将校、レッドスカルことヨハン・シュミット。

スーパーソルジャー計画はキャプテン・アメリカの誕生で成功を見たものの、生みの親であるアースキン博士がヒドラの陰謀によって命を落とし、キャプテン・アメリカも北極で消息を絶ったたため、その後凍結となります。

スーパーソルジャー計画は、戦後しばらくして陸軍のサディアス・ロス将軍により秘密裏に再開されましたが、研究成果を過信したブルース・バナーが自らの身体を使って実験し、失敗。その副作用でハルクが誕生します。

北欧神話の拠点・トンスベルグが登場

『マイティ・ソー』(2011)で初登場したノルウエーのトンスベルグ。『キャプテン・アメリカ』ではヨハン・シュミットが聖堂に保管されていたテッセラクト(四次元キューブ)を強奪しました。

ちなみに『マイティ・ソー/ダークワールド』(2013)によると、このキューブは過去にこの地でラウフェイの侵攻を退けたオーディンが隠したものです。

トンスベルグは『アベンジャーズ』シリーズでも登場し、マーベル作品と関係の深い都市になっています。

実在するトンスベルグはヴァイキングが築いたノルウエー最古の都市であり、北欧神話の拠点として知られています。

ヒューマン・トーチのカメオ出演

劇中でスティーブは、1943年1月1日に行われた万国博覧会の会場で兵役検査に応募します。その会場の中心に赤いコスチュームの人形が飾ってありますが、これはマーベルコミックではお馴染みのヒューマン・トーチという名のアンドロイド・ヒーローです。

アンドロイドとはいえ、スーパーヒーローが万博の展示物として置かれているのは驚きです。

アーニム・ゾラの変遷

ヨハン・シュミットのもとで働く科学者アーニム・ゾラ。ヴィラン側についていたものの、レッドスカルが消えた後はその頭脳を買われ、SHIELDの研究機関に所属していました。『アベンジャーズ/エンドゲーム』にも名前だけ登場しており、過去へタイムヘイストしたトニーが研究施設で遭遇した若い頃の父・ハワードが「ゾラ博士を探している」と発言しています。

ゾラは1972年に不治の病にかかりますが、その頭脳をデータバンクに保存して大型コンピュータの中に生き続けていたことが『ウィンター・ソルジャー』で明らかになります。

ヒトラーを殴るキャプテン・アメリカ

劇中でヒトラーのそっくりさんをキャプテン・アメリカが殴り倒すシーンがありますが、これはキャプテン・アメリカのコミック第1号の表紙のオマージュ。実際に街でコミック第1号が販売されているシーンも登場しています。

原作のバッキーは2代目キャプテン・アメリカ

スティーブの無二の親友であるバッキー・バーンズ。ヒドラに改造・洗脳されてウィンター・ソルジャーとなり、後に洗脳が溶けてアベンジャーズとともに戦うという彼の設定は、原作コミックとほぼ同じです。ただし原作のバッキーはキャプテン・アメリカのパートナーとして働く少年兵でした。

原作コミックでバッキーは2代目キャプテン・アメリカとなり、ニュー・アベンジャーズの一員として活躍します。また、ブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)と恋仲になるという展開も。

107連隊から誕生した”ハウリング・コマンドーズ”

キャプテン・アメリカが単身敵地に乗り込み、ヒドラ基地から救出した107連隊からは、その後もキャプテンと行動を共にする”ハウリング・コマンドーズ”が生まれます。ハウリング・コマンドーズは原作コミックにも登場します。

山高帽と髭がトレードマークのティモシー・デューガン、ドイツ語とフランス語が話せる黒人のゲイブ・ジョーンズ、日系アメリカ人のジム・モリタなど、いずれもキャプテンを助けて活躍する精鋭揃い。

彼らの勇姿は『ウインター・ソルジャー』に登場するスミソニアン博物館の展示パネルでも見ることができ、国家の英雄として語り継がれている事がわかります。

ちなみにジム・モリタの孫は『スパイダーマン/ホームカミング』でピーター・パーカーが通う高校のモリタ校長。校長室に祖父の写真を飾っているモリタ校長は、戦犯とされているキャプテン・アメリカの啓蒙ビデオをあえて生徒に見せるなど、キャプテンや祖父たちを誇りに思っていることがうかがえます。

ヴィブラニウムの登場

ハワード・スタークが試作した円形の盾の材質がヴィブラニウム。「地球上にそれだけしかない希少な金属」とハワードが言っていますが、ヴィブラニウムは『ブラックパンサー』(2018)で描かれるワカンダ特産のレアメタルです。

ハワードがどうやって手に入れたのかは不明ですが、ヴィブラニウムの名は『キャプテン・アメリカ』で初登場しました。

ブラック・ウィドウの「ゲームする?」

『ウィンター・ソルジャー』にはブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)が登場。ヒドラの秘密基地で彼女が言う「Shall we play a game?(ゲームする?)」は、1983年公開のヒット映画『ウォー・ゲーム』のオマージュになっています。

”ウィンター・ソルジャー”の由来と歴史的背景

もともと”ウィンターソルジャー”とはアメリカでベトナム帰還兵の団体の名称。現代のアメリカにおいて、ベトナム戦争はいろいろな問題を孕む黒歴史であり、”ウインターソルジャー集会”が暴露したベトナム戦争の真実を、当時の政府やマスコミは黙殺したとされています。

『ウインター・ソルジャー』は多分に政治的要素を含んでいる作品で、ヒドラが企てるインサイト計画はウォーターゲート事件に始まりスノーデン事件にも続く、アメリカの闇を象徴したテーマでもあります。

シールド本部全体を捉えたカットでキャプテン・アメリカがビルの窓から見つめる川沿いの建物は、まさに歴史的事件の舞台となったウォーターゲート・ビル。意図された構図であることは一目瞭然です。

ちなみにアレクサンダー・ピアースを演じるロバート・レッドフォードは『大統領の陰謀 』(1976)でウォーターゲート事件の真相を突き止め、ニクソン大統領を失脚させた新聞記者の一人を演じています。

インサイト計画の標的

『ウィンター・ソルジャー』でヒドラの一員であることが明らかになったエージェント・シットウェル。彼がプロジェクト・インサイトの内容を自白した際に標的として挙げた中にブルース・バナーとスティーブン・ストレンジの名前があります。

インサイトキャリアが標的を識別していくシーンでは、マリア・ヒルやトニー・スタークらの顔写真が次々と映し出されます。

ドローン(無人航空機)による遠隔攻撃は現実社会ですでに実用化されているので、インサイト計画は単なるフィクションとも言い切れない緊迫感があります。

まとめ

以上、『キャプテン・アメリカ』シリーズの解説と、疑問点の掘り下げ、深読み情報、イースターエッグ等の紹介でした。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は作品が増えるにつれ、それぞれの関連性がより複雑になってきています。世界観をすべて把握するためには、全作品を観ることはもちろんですが、キャラクターや出来事の関連性や時系列を追いながら何度も鑑賞し直すことが必要かもしれません。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品の公開順

各作品の公開順は次のとおり。(アメリカでの公開月の順)

1.『アイアンマン』(2008.04)
2.『インクレディブル・ハルク』(2008.06)
3.『アイアンマン2』(2010.04)
4.『マイティ・ソー』(2011.05)
5.『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011.07)
6.『アベンジャーズ』(2012.05)
7.『アイアンマン3』(2013.04)
8.『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013.10)
9.『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014.03)
10.『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014.07)
11.『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015.05)
12.『アントマン』(2015.06)
13.『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016.05)
14.『ドクター・ストレンジ』(2016.11)
15.『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017.05)
16.『スパイダーマン:ホームカミング』(2017.07)
17.『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017.11)
18.『ブラックパンサー』(2018.02)
19.『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018.04)
20.『アントマン&ワスプ』(2018.07)
21.『キャプテン・マーベル』(2019.03)
22.『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019.04)
23.『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019.07)

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この記事の執筆者:堂本かんた
韓国ドラマ・海外ドラマ歴20年。動画配信サービスを掛け持ちして、寝る間も惜しんで視聴しまくる動画大好き人間。
ジャンルを問わず観る派ですが、時代劇ものやSF・ファンタジーものが特に好きです。もう一度見たいドラマがたくさんあるのですが、新しい作品が次々出るので旧作を見直す暇がないのが悩みです。
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